死のロングウォーク

*ネタバレ注意


小説「バトル・ロワイアル」(高見広春・著)映画化が決定した頃、本屋でこの映画の関連本の1冊として平積みされていた。気になるなーと思いながらもそのときは買わずじまいで、実家に戻ったときに近所の大型古本屋でこれを見つけました。


 14-16歳の少年100人が最後の1人になるまでひたすら歩くという「ロングウォーク。
 ルールは、立ち止まったりすると見張り役の軍人から警告を受け、それが3回になると殺される。
 前述の本屋は、この不条理さがバトルロワイアルの設定と似ているから関連本として紹介したと思いますが、違う点は、軍が徹底した支配力を持っていて、参加者は武器もなく、反抗すらできない立場に置かれているということ。
 さらに参加者は自ら希望していて、相手が反撃しなくても1秒ごとに参加者の体力は確実に失われていくという過酷な環境。

 参加者の間では時間が経つごとに友情も生まれ、そして励まし会う姿も出てきます。
 その様子はまるで人生の縮図のよう。日々ただ前進しているだけなのに、ふりかかってくるやっかいごと…会社でのしがらみ、恋人、友情、結婚、身内・自分の問題など…に対応している姿に見えてくるるのです。

 倒れたときは、まさに死ぬとき。
 特に死にぎわの描写はその人の性格がにじみ出ています。

 物語の大半は参加者の会話、回想で、それだけで登場人物の個性を引き出しているのはさすがですが、体力が奪われていく人の思考を書いているのがこの本の一番のポイントではないかと思います。自身が疲れたときにどういう状態になり何を思うかなんてわからない。やけくそになるのか、それとも消極的になるのか、または怒るのか…。

 解説によると、この作品は大学1年の時に「リチャード・バックマン」名義で書かれたそうだ。
 こんなときからキングが人間の恐怖や苦痛というものを知っていたこともすごいし、怖い。

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